ワイナリー運営をなぜしたいのか?厳しい世界なのにワインメーカーになる理由はどこ?

ワイナリー運営1

ワイナリーを立ち上げ、自らの腕1本で世界に比肩するワインを生み出したい。

ワイン会などに足繁く通い、さらに日本のワイナリーで感銘を受けた方の多くが厳しいと言われているワイナリー経営に着手しています。

近年では、都市型ワイナリーも全国的に増えてきており、ブルワリーのように狭い空間に醸造設備を構えた上でワインを醸すといった小規模生産者も増えているようです。

なぜ、そこまでワイナリー運営は魅力的なのか、その理由を考えていきましょう。

ワイナリー運営2

憧れの職業

今、日本ではかなりの数のワイナリーが存在します。

一時期の数倍以上の数が日本全国に点在するようになり、衰退の一途を辿っているといわれている日本酒業界とは裏腹に、全国各地にワイナリーが存在するほどになりました。

復興支援としてワイナリーが誕生していることも多く、日本酒を応援しようといったノリよりも、日本ワインを応援しようといった動きが目立つようにもなっているようです。

なぜ、そこまでワイナリーが増えたのでしょうか。

ワイン特区などワイナリーとして醸造許可免許がおりやすくなっている背景も手伝っていますが、それ以上にワイナリー運営が憧れの職業であるからにほかなりません。

ワインを飲んで感動した、ブドウからこんなに美味しいお酒ができるなら自分もやりたい、ワイナリーってかっこいい。

そんな部分も手伝ってか、ワイナリー運営に手を出すような方が増えてきてる可能性があります。

ワイナリー運営3

夢を見せてくれる

ワインは、ほかの酒類と比較してアカデミックなイメージの強いお酒です。

ソムリエ資格など、自分がお店で働くわけでもないのに詳しくなりたいからといって資格取得する人間が多い資格はかなりレアです。

日本全国にはワインスクールが点在しており、酒類関係者はもちろんですが、ある程度の収入を得ているような社会的地位の高い方が多く受講しています。

ワインは正直、学ばなければ全く理解できない側面を持っているお酒です。

しかし、学ぶことでレストランでワインが注文できたり呪文のようなワインラベルを読解できるようになったり、おしゃれなデートでも迷わずワインを楽しめるなど、ワンランク上の人間になれるような気がします。

もちろん、内容は難しくアカデミックな内容であることから、知識人や社会人としての嗜みとして多くの大人がワインを学び、そして知識を得ている人たちを敬い尊敬しています。

ワインを学ぶ、飲み手にとって頂点はワイン生産者です。

ミュージシャンのように世界を目指したいと、年齢を経た大人でも夢を見せてくれる存在がワイナリー運営とも言えます。

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生きている感じがするから

ワインづくりは、ノリでスタートして簡単に収益を出せるものではありません。

最低2000万円はかかると言われている設備投資、さらにドメーヌ方式であえばブドウ園を整備するほか、ブドウ栽培の技術を習得しなければなりません。

また、ワインが売れれば良いですが出ていくお金が多すぎて赤字経営となる中堅、大手経営者は後を断ちません。

小さなワイナリーがファンにクラウドファウンディングで助けてもらう構図はよく見かけますが、これから先そのおねだりがどこまで通用するかが問題でしょう。

しかし、それだけ厳しい世界でありながらも、ワイナリー運営に手を上げる人は減りません。どうやら生きている感じがする、それが最大の理由のようです。

地元とつながり、畑を耕し、自然のめぐみをダイレクトに商品として提供できる。ワインを通じた仲間もできますし、第一毎日が夢のようだと語る方もいます。稼げるといった目的でスタートさせる方もいるかもしれません。

しかし、やりたいことをやってみたい、人生一度は好きなように生きてみたい。そんな思いを持っている人たちにとって、ワイナリー運営が魅力的に映るのかもしれません。