都市伝説が多い!?ワインのユニークエピソードの真実は?

ワインは、都市伝説的なエピソードが非常に多いお酒のひとつです。
本当にそうなのか、しかしそのエピソードがあるからこそ美味しく感じるといった、お酒の中でもとてもユニークな部類に入ります。
ワインについてある程度の知識を持っている方であれば、本当にそうなのか疑問に思うワインの都市伝説的な話が気になっているかもしれません。
本記事では、ワインにおける都市伝説的な内容について楽しく考えていきましょう。
キンメリジャンやミネラリティ
ワインを表現する際、ミネラリティといった表現をよく耳にするようになりました。
年、いろいろと物議を醸しているテイスティング用語だけに、以前よりも減ってきましたが、それでも便利な表現方法としてよく利用されているようです。
そして、このミネラリティがよく利用されるのがシャブリやシャンパーニュで、あそこの土壌は数千年前の古代の海底の地層「キンメリジャン」が発端だとも考えられています。
「キンメリジャン」は、貝類と砂利が混ざり合ったとてもミネラル豊富な土壌であり、こういった土壌から生み出されるシャルドネにはミネラルようなニュアンスがあるということで評価されているようです
。しかし、この貝類と砂利の影響はほぼないと言われており、さらにミネラリティではなく窒素不足であることから醸造工程で出る還元的なニュアンスをそれと勘違いしているのではないか、といった研究が後を断ちません。
だからといって、ミネラリティを否定するのも違いますし、受け取った側が想像できれば良いでしょう。
「キンメリジャン」的な、ロマンもマーケティング的には有効です。
ヴィエイユ・ヴィーニュ
ヴィエイユ・ヴィーニュという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
ヴィエイユ・ヴィーニュとは、日本語で古樹のことであり、要するに樹齢の高いブドウ樹のことです。
ヴィエイユ・ヴィーニュは、ワインラベルにVVなどと記載されており、そうでないワインよりもさらに凝縮感とテロワールを反映しているといったことで高く評価されています。
しかし、ヴィエイユ・ヴィーニュだからといって若いブドウの樹から収穫されたブドウと大きな成分の差はないと研究で示されているようです。
ヴィエイユ・ヴィーニュは凝縮感あるブドウを育てるといった話もありますが、別に一緒だ、むしろフェノール総量が減少するといった話すらあります。
これもまた、古いブドウ樹はその土地の味を反映し、収量が減るため凝縮したワインを生み出すといった都市伝説的なネタと言えます。
ただし、今もなお世界中の生産者がヴィエイユ・ヴィーニュをマーケティングとして使っているため、否定できるものでもありません。
たしかに長らく生きているブドウ樹ですので、なんとなくありがたい気持ちで飲めるといった部分には間違いはないかもしれません。
ボルドー1級シャトー
カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローなど、これらを使ったブレンドはボルドーブレンドと呼ばれています。
赤ワイン最高峰の産地のひとつであるボルドー、そしてそのトップに君臨しているのがメドック格付けなど、各種格付けにおける1級シャトーです。
1級シャトーと耳にすれば、どんな人であっても感涙ものの瞬間を味わえるでしょうし、実際に品質は高いです。
しかし、この格付けは基本的に1855年から変化していませんし、1級よりも2級は2級の味わいといったわけでもありません。
むしろ、1級シャトーは潤沢な資産があることから好きなようにブドウ栽培、ワイン醸造ができる環境にあるとったところで、おいしいワインをつくれるといった背景があります。
都市伝説的に畑が全く違う、神のブドウができると思っているかもしれませんが、醸造テクニックの違いです。
とはいえ、シャトーの最高峰です。ありがたがって飲まないと、面倒くさい人間と思われます。
ワインには都市伝説的に語り継がれているものが多く、それもまた魅力です。
ぜひ、あえて楽しみながらワインの都市伝説的な部分を楽しんでみてください。