今だからこそ知りたい!オレンジワインの特徴って!?

オレンジワイン1

近年、人気のオレンジワイン。

古くはマニアックなワインファンが愛飲する知る人ぞ知るワインでしたが、今やオレンジワインはコンビニエンスストアにまで陳列されるほど人気を博しています。

そのため、今までオレンジワインに興味がなかったワインファンも試してみようとか、ワイン会で飲んでみようと思っているかもしれません。

しかし、オレンジワインは誰もが想像しているような味わいではない可能性があります。

本記事では、今からオレンジワインを飲むといった方に向けたちょっとした情報をお伝えしていきましょう。

渋みのある白ワイン

オレンジワイン2

オレンジワインは、その名の通りオレンジ色をしていることから名付けらたワインです。

当然、フルーツのオレンジを原料としているものではなく、ブドウが原料なので正真正銘ワインといえるでしょう。

しかし、その色やネーミングからオレンジジュースのような、甘酸っぱくて美味しいワインと思われているフシもあるようです。

オレンジワインをシンプルに表現すると、「渋みの強い白ワイン」となります。一体、どういうことなのかお伝えしていきましょう。

赤ワインのような白ワイン

オレンジワイン3

一般的な白ワインは、渋みがあることがあまり良しとされないため、果皮と種子を分けて醸されます。

つまり、果実だけの果汁を搾った上で発酵に進むといった具合です。一方、赤ワインはその色合いの複雑さとほど良いタンニンが重要なワインです。

そのため、果皮も種子、果汁も一緒に醸されたのちにアルコール発酵へと進められています。

簡単に言えば、オレンジワインは白ワインを赤ワインのように仕込んだワインであることから、あの独特なオレンジ色になるわけです。

ブドウの果皮には、アントシアニンと呼ばれるポリフェノールの一種が含まれています。これが果汁に抽出されることにより赤色やオレンジ色に色づくのです。

さらに、果皮には必ずポリフェノールが含まれており、とくに黒ブドウの果皮には多く含まれているため赤ワインは渋くなります。

上記でお伝えしたように、オレンジワインは白ブドウの果皮も一緒に醸すことから、黒ブドウほどではないもののポリフェノールが果汁に溶け出し、結果的にオレンジ色はやや渋みがある仕上がりとなるわけです。

もちろん、タンニンは種子に多く含まれており、オレンジワインは種子も一緒に醸すことから渋みが強くなります。

オレンジワインだからといって、オレンジ味の甘いワインができるわけではない、ということを覚えておきましょう。

特有の味わいの秘密は?

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オレンジワインを飲むと、たしかに渋みのある白ワインといった味わいです。

とはいえ、白ワインのような柑橘や白い花、フレッシュな酸味とは違った、複雑な風味がするかもしれません。

アロマもやや甘かったり、オレンジピールを思わせる香りを放つオレンジワインも存在しています。

これも上記の果皮の話に発展しますが、果皮には数多くの香りの前駆体が含まれています。

香りの前駆体というと難しい印象ですが、要するに殻に包まれた香りの卵が発酵などを経て割れ、香りが果汁に移るといった形です。

本来、白ワインは果皮を一緒に醸さないことから、こういった果皮由来の香りはあまり感じません。

オレンジワインは、この香りをたっぷりとワインに加えるため独特な風味があるのです。

食事に合う

オレンジワインは、幅広いペアリングを楽しむことができるワインと言われています。

白ワイン、赤ワイン、ロゼワインとは違った印象を持つワインであり、実際に強すぎる個性がありません。

通常、白ワインや赤ワイン、ロゼワインは個性が強いのですが、オレンジワインはそこまで個性が強くない繊細なものが多く食事と合わせやすい傾向です。

今後、オレンジワインを見つけた際は、それ単体だけでなく食事と合わせてみてはいかがでしょうか。