今こそボリューミーなワイン!トレンドに惑わさない!

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今、ボリューミーなワインが好まれない傾向にあります。

ボリューミーなワインというのは、いわゆる樽香がしっかりとしたものやアルコール度数が高いもの、果実の強烈なフルボディタイプのワインです。

たしかに世の中の潮流としてこれらワインは避けられている傾向で、むしろピュアであまり個性の強すぎないワインが求められています。

しかし、ワインの楽しさとはどこにあるのか、それをあらためて考えるべきではないでしょうか。

あらためて、ボリューミーなワインの価値を探ります。

ピュアなワインがトレンド真っ只中

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ボリューミーなワインとは、古くローバートパーカーに好まれるような果実味が強い樽香ガンガン、アルコール度数の高いものです。

もちろん、現在つくられているワインの多くは当時のようなものではなく、よりエレガントな仕上がりになっていることはたしかでしょう。

しかし、近年ワイントレンドとなっているピュアなワインと比較すると酒質が強すぎるため、選択肢から外されていることが多いようです。

ピュアなワインといっても漠然としすぎていますが、要するに人的介入のほとんどない、ナチュラルなワインです。

オーガニック系のワインがトレンドとなっており、サステナブルな観点からも余計なことをしないスッピンのワインをつくる生産者が増えました。

また、そうでなくともブドウが持つポテンシャルを樽などの要素で潰さない、できるだけブドウ本来の香りや風味を大切にしたワインも増えているようです。

アルコール度数も下がり、誰もが飲みやすすっきりとしたワインが好まれているのが現在でしょう。

本当に美味しいか?

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さて、問題はここからです。たしかに、ナチュラルなつくりのワインは人気を博しており、ヴァン・ナチュールのように無農薬栽培で育てられたブドウだけでなく、亜硫酸塩なども一切添加しないようなものもトレンドです。

そして、できるだけエレガントであまり個性が強すぎない、和食などに寄り添うような繊細さを感じさせるワインも人気となっています。

しかし、ワイン好きの方やお酒好きの方たちからの評価はどうでしょうか。

実際、こういったサステナブルなワインは高く評価されている一方、忖度なしで味がしない、水か?といったことを伝える方もいるのが実情です。

私たちはワインに美味しさを求めているのか、一体何を求めているのか、そこをあらためて考える必要があるでしょう。

ワインをがっつり飲みたい人もいる

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ボリューミーなワインは、裏を返せばとてもリッチでワイン的であると言えます。例えば、フレンチのコース料理で出てくる濃厚な味わいの料理と、ピュアすぎるワインは合いません。

また、何らかのお祝いの席で振る舞われるワインを想像して、あまりも繊細過ぎる定アルコールのワインが提供された際、
どのように感じるでしょうか。

事実、世界のトップ生産者のトップキュヴェなどは新樽をしっかりと使っていますし、それは白ワインでも変わりません。

ブルゴーニュ、カリフォルニア、イタリア、スペインなどワイン銘醸地におけるプレミアムワインは、ほとんどボリューミーなワインです。

しかし、エレガントさも兼ね備えつつ、ブドウ本来の味わいも残されているなど接妙でしょう。

こういった、生産者のテクニックを知りながら幸せな気分に浸れるワインは、ボリューミーなワイン以外なかなか見つかりません。

人的介入が多い、樽香が強すぎるなど批判されるボリューミーなワインですが、これもまたワインのスタイルでしょう。

あまり、世間に流されずに自分が本当に飲みたいワイン。それを手に取ることが、ワインライフを充実させるコツです。